The Boys Next Door ボーイズ・ネクスト・ドア
「Boys Next Door」
ジャケットを見て下さい。ご想像通りの音楽です。
自分の持っているCDは1999年のSundazed盤。彼らのことを調べようと思ったが、まったく情報がない。ジャケットには「1964-1967」と書いてある。ポップス黄金期のグループでこのジャケットだから悪いはずがない。どの曲もビーチボーイズの「ペットサウンズ」前の雰囲気はすごく出ていて申し分ない。
CDは全22曲で別名で発表したフォー・ホイールズ名義の曲が6曲(ラジオ・スポット2曲含む)。残りの16曲がボーイズ・ネクスト・ドア名義。そのうち未発表曲が6曲あるので発売されたのは10曲だったのだろうか。
フォー・ホイールズとしての4曲はいかにもサーフィン・ホットロッドといったものでリップコーズやファンタスティック・バギーズに通じるもの。中にはトーネドーズの「テルスター」みたいなオルガンインストなんかもある。
ボーイズ・ネクスト・ドアの曲は「サーファーガール」~「オール・サマー・ロング」あたりのビーチボーイズみたいな曲が多い。
多くの曲を書いているのはメンバーで、ドラムのJim KossとリードギターのSteve Lesterがそれぞれ単独、もしくは共作で書いている。キーボードのSkeet Bushorも数曲書いている。
と、実はグループ内に3人のソングライターがいたことになる。
またメンバー以外のライターが書いた曲も「ジャパニーズ・ボーイ」(これはバカラックだが)のボビー・ゴールズボロ、アル・クーパーと豪華なメンツが揃っている。また未発表曲でタートルズでお馴染みの「あの娘はアイドル」(ボナー&ゴードン作)なんかもやっている。
個人的なお薦め曲はボビー・ゴールズボロが書いたがお蔵入りだったスピード感あふれるソフトロックの「Lorali」やジム・コスが書いた「いかしたクーペ」みたいな「Mandy」、「ドント・ウォーリー・ベイビー」と「プリーズ・レット・ミー・ワンダー」を足して10で割ったような「Wastin' My Time」あたりでしょうか。
まあ、ゲイリー・アッシャーやブルース・ジョンストンあたりと比べるとたしかに苦しいが、多くのビーチボーイズ・フォロワーの中でも結構優れた方のバンドなのではないでしょうか。
by swan_ox | 2008-05-07 21:36 | U.S.A.